夜間飛行

茂木賛からスモールビジネスを目指す人への熱いメッセージ


モノづくりとスモールビジネス

2012年03月12日 [ 起業論 ]@sanmotegiをフォローする

 前回「これからのモノづくり」の項の最後に、

(引用開始)

これからは「モノづくり」においても、地域に密着した理念あるスモールビジネスの出番なのではないだろうか。

(引用終了)

と書いたけれど、スモールビジネスの出番は、実際の「モノづくり」=「製造」以外に、“モノからコトまで”のリードタイムを短くするための「戦略・企画・デザイン・販売」などにもあると思う。自分でモノを作ることが出来なくても、気に入ったモノの「戦略・企画・デザイン・販売」などをスモールビジネスとして請け負うわけだ。

 尚、このブログでいう「スモールビジネス」とは、フレキシブルで、判断が早く、企業理念が明確な小規模企業を指す。従業員数の目安としては、以前「組織の適正規模」の項に書いたように、社長1人から全員で30人くらいまでを想定しているが、業種によって適正規模があるから、従業員数にはあまり拘らなくても良い。

 「モノづくり」に携わる人は忙しいから、なかなか自分でそれを売り込むことにまで手が回らない場合が多い。だからそういう人のために、前回紹介した“営業部は今日で解散します。”村尾降介著(大和書房)という本に、自社製品の持つ物語(コト)をいかに顧客に伝えるか、というアイデアがいろいろと書かれているわけだが、それでもやはり自社で賄うことが難しい場合、外部から売り込みを支援するスモールビジネスの出番がある。実際、“営業部は今日で解散します。”の著者村尾降介氏ご自身も、中小企業のブランド戦略を手がけるコンサルタント会社、スターブランド社の共同経営者である。

 そういった場合参考になるのが、“石ころをダイヤに変える「キュレーション」の力”勝見明著(潮出版社)という本である。新聞の書評を引用しよう。

(引用開始)

 「キュレーション」は美術館や博物館で企画や展示を担当する専門職の「キュレーター」に由来する言葉。著者は、モノや情報が飽和状態になっているビジネスの世界でも、キュレーターのように@既存の意味を問い直して再定義しA要素を選択して絞り込み、結びつけて編集しB新しい意味、文脈、価値を生成する――ことが求められていると説く。
 実例として、米アップルやセブン―イレブンの戦略、ノンアルコールビール「キリンフリー」などの成功例を挙げる。キュレーションは単なるモノづくりだけでなく、作り手と消費者が双方向で新たな価値を「共創」する「コトづくり」であるとの視点に今日性を感じる。

(引用終了)
<朝日新聞 11/13/2011>

著者の勝見氏はこの本の中で、20世紀はモノを通じた一方的な価値の提供の時代であり、21世紀は、コトを育む双方向的な価値の共創の時代になると論じ、キュレーションを通じた新しいコトづくりを提唱しておられる。まさに「“モノからコトへ”のパラダイム・シフト」におけるビジネス書である。

 今の仕事に飽き足らない思いを抱いている人は、この本などを参考にしながら、気に入ったモノの「戦略・企画・デザイン・販売」を請け負うキュレーターとして、スモールビジネスを起業してみてはいかがだろう。そういえば「本の系譜」の項でみた「意思のある本屋」というのも、本(というモノ)のキュレーターとして考えることが出来る。尚、キュレーターの仕事については、以前「アートビジネス」の項でも触れたことがある。併せてお読みいただければ嬉しい。

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posted by 茂木賛 at 10:17 | Permalink | Comment(0) | 起業論

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