皆さんは音楽をどのように楽しんでおられるだろうか。以下、私の日々の楽しみ方をご披露しよう。
朝、オフィスではたいていお気に入りのピアノジャズを流している。コーヒーを淹れてテーブルに就き、CDのスイッチを入れる。ジャズ、しかもピアノ曲は私の仕事のリズムにぴったりするようだ。交感神経や脳波のリズムと合うのだろう。
午後、仕事の合間スポーツ・クラブなどでジョギングするときにiPodで聴くのは桑田佳祐(クワタ)やそのほかのポップス系だ。なつかしいビートルズなどを聴くのもこういうとき。運動にはとくにボーカル(声楽)が合うように思う。これらの曲はまた掃除などの労働時にもよく合う。歌が心臓と同期して疲れを忘れさせてくれるからだろうか。走りながらオペラを聴くのも、同じボーカルだからなかな佳い。
夕方、仕事が一段落して聴くのは映画音楽やイージーリスニング系。気持ちを開放し副交感神経優位を作り出すのにうってつけだ。休日や休暇先で聴く音楽も同じリラックス系統の曲が多い。
車で外出するときに聴くのは主にクラシック。クラシックの曲は長いので、まとめて聴くには車の運転中が良い。ここのところかけるのはマーラーやブルックナーの交響曲が多い。
車の運転とクラシックといえば、忘れられない思い出がある。昔まだニュージャージーに住んでいた頃のことだ。早春の休日の朝、妻と一緒にドライブに出かけた時に聴いたモーツアルトの交響曲39番が忘れられない。その日は前の晩に降った季節はずれの大雪で一面銀世界だった。よく晴れた朝だったので、木々の梢が陽射しにきらきらと輝いていた。その光景に39番第四楽章のリフレイン(繰り返し)が完璧に調和(harmonize)したのだ。今でも39番を聴くとあの時のことを思い出す。
クラシックのコンサートへ行くのは年数回程度。忙しいことと、日本ではチケットの値段が高いことが理由だ。先日友人たちと東京オペラシティのヴォーチェ・ローザ演奏会へ行ったが、チケットは全席3千円だったからこれくらいならばもう少し頻繁に出かけることができる。ロンドンに住む私の知人で、ロンドン・オペラ・ハウスなどへ頻繁に出かけてクラシックを楽しんでいる方がいるがとてもうらやましい。彼の情報豊富なブログでときどきコンサート内容を読ませて貰っている。
良い音楽は、メロディーの美しさのみならず、音の強弱や周波数変動が「1/fのゆらぎ」を示し、それが聴く人に心地よさをもたらすという。「人生系と生命系」の項で、
(引用開始)
人生の達人と呼ばれる人々は、「交わりにくいふたつの物語」をそよ風にでも準(なぞら)え、振幅が小さい呼吸や脈拍、脳波といった振動から、振幅が中位の昼と夜、気圧と気温、仕事と休息といったリズム、さらには幼年期、青年期、壮年期、老年期といった人生の大きな波動を、「1/f のゆらぎ」の要領で上手く同期(synchronize)させているのかもしれない。
(引用終了)
と書いたけれど、生活のリズムに音楽を取り入れることで、人生をさらに豊かに過ごしたいものだ。
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