今年のNBA(National Basketball Association)は、ロスアンジェルス・レイカーズ(LA Lakers)が、プレイオフ・ファイナルの最終第7戦でボストン・セルティックス(Boston Celtics)を下し、二年連続優勝を果たした。去年の感想(「司令塔」)に引き続き、今年も印象を記してみたい。
まずはファイナル戦(4ゲーム先取)の結果から。
[Game 1] Lakers 102 over Celtics 89 (6/3/10 at LA)
[Game 2] Celtics 103 over Lakers 94 (6/6/10 at LA)
[Game 3] Lalkers 91 over Celtics 84 (6/8/10 at Boston)
[Game 4] Celtics 96 over Lakers 89 (6/10/10 at Boston)
[Game 5] Celtics 92 over Lakers 86 (6/13/10 at Boston)
[Game 6] Lakers 89 over Celtics 67 (6/15/10 at LA)
[Game 7] Lakers 83 over Celtics 79 (6/17/10 at LA)
今年のファイナルはどちらのチームも譲らず、第6戦までまったくの五分の勝負だった。セルティックスの最大の敗因は、第6戦でセンター・パーキンス(K. Perkins)が怪我をして、第7戦に出られなかったことだろう。また、この最終戦はロスアンジェルスで行われたので、応援などやはり地元チームに分があった。
とはいえ、去年「司令塔」の項で述べた、レイカーズのコーチのジャクソン(Phil Jackson)とガードのブライアント(K. Bryant)の名コンビは、昨年に引き続き、今年もきっちりとリーダーとしての役割を果たした。
今年私がレイカーズで注目した選手は、フォワードのアーテスト(R. Artest)である。他のスターティング・メンバー(Starters)は去年と変らないのだが、彼だけが、去年活躍したアリーザ(T. Ariza)に代わって、スターティング・メンバーに加わったからである。
バスケットボールにおいて、チーム「五人目の男」の果たす役割は意外に大きい。まず常時ゲームに出場できる体力がなければならない。その上で、ディフェンスやリバウンドは勿論のこと、3点シュートを確実に入れること、速攻に絡むことなど、多彩なプレイが要求される。
アーテストは、去年のアリーザの柔軟性に比べて、ディフェンスのしつこさやリバウンド力などにおいて優れていた。また、3点シュートの確立も高かった。だから今年レイカーズのリズムは、幸い去年に比べてあまり変化することがなかったように思う。アーテストは特に最終戦(第7戦)、攻守に亘って活躍した。新聞記事から引用しよう。
(引用開始)
序盤からブライアントのシュートがなかなか決まらず、相手に主導権を握られた。そんなピンチを支えた脇役の代表格がオフに獲得したアーテスト。自身初の優勝となった30歳の守備のスペシャリストは、逆転に成功した後、再び3点差に追い上げられた残り1分1秒に値千金の3点シュートを沈めるなど20得点を稼ぎ「チームとして戦った結果」と胸を張った。
(引用終了)
<東京新聞6/19/10>
以下去年同様、ファイナルを戦った両チームの選手たちを、それぞれポジション別に紹介しておこう。
Lakers Starters
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[Guard] D. Fisher
[Guard] K. Bryant
[Forward] R. Artest
[Forward] P. Gasol
[Center] A. Bynum
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Reserves
[Guard] J. Farmar
[Guard] S. Vujacic
[Guard] S. Brown
[Forward] L. Odom
[Forward] L. Walton
[Forward] J. Powell
[Center] DJ. Mbenga
[Forward] A. Morrison
Celtics Starters
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[Guard] R. Allen
[Guard] R. Rondo
[Forward] P. Pierce
[Forward] K. Garnett
[Center] K. Perkins
--------------------------
Reserves
[Guard] T. Allen
[Guard] N. Robinson
[Guard] A. Johnson
[Forward] M. Daniels
[Forward] M. Finley
[Forward] S. Williams
[Center] R. Wallace
[Forward] B. Scalabrine
第7戦に怪我で出場できなかったCelticsのパーキンズは、優勝のかかったゲームだっただけに、さぞ悔しかったことだろう。怪我の悔しさは、私も経験したことがあるのでよく解る。その分、来シーズン頑張って欲しい。
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