夜間飛行

茂木賛からスモールビジネスを目指す人への熱いメッセージ


言葉について

2008年09月16日 [ 言葉について ]@sanmotegiをフォローする

 言葉についてはこれまでいろいろな角度から見てきた。少し整理してみよう。『現場のビジネス英語「Resource PlanningとProcess Technology」』の中では、

<1>『英語では、個々人はつねに事実と向き合って、事実の関するお互いの意見を述べ合うのに対して、日本語は、環境を優先し、質問者の意見に対して賛成・反対を表明すると書いた。これは、英語的発想が、思考の原点に自分という「主格」を置くのに対して、日本語的発想がそれを置かず、「環境」を主体にして思考するということでもあった。「Resource Planning vs. Process Technology」という対比と、「事実と向き合って意見を述べ合う態度 vs. 環境を優先して賛成・反対を表明する態度」という対比とを横に並べてみると、双方の前者と双方の後者とがそれぞれ重なり合うことに気付く。「Resource Planning =英語的発想」、「Process Technology=日本語的発想」という訳だ。』

と書いた。これは、「主客」を中心におくホームズ的発想=英語と、「環境」に主体をおくワトソン的発想=日本語の違いについて述べたものだ。「脳について」のなかでは、

<2>『人は言葉(含数字)によって世界を理解し、自ら思考し、また他人と意思を通じ合う。知覚システムと脳と言葉との関係はさらに興味深いテーマである。人はどのように言葉を獲得し、使いこなし、また逆にそれに縛られるのか。「日本人の脳に主語はいらない」月本洋著(講談社選書メチエ)によると、「人間は言葉を理解する時に、仮想的に身体を動かすことでイメージを作って、言葉を理解している」(4ページ)という。』

と書いた。これは言葉と思考との関係についてである。さらに「建築について」の中で、

<3>『ところで、都市の建物の「社会性」とはどのようなものなのだろうか。日本の建物の社会性は、他の国々のそれとどう違うのか。日本おける居心地のよい広場とはどのような場所なのか。都市と自然とのバランスはどうなっているのか。それを考えるためには、単に建物の様式を比較したり来歴を調べるだけでは不充分で、「集団の時間」で述べたように都市が人々の脳の外化したものであってみれば、日本の都市と建物を語るには、日本語という「言葉」の本質に迫らなければならないと思う。』

と書いてきた。これは言葉と社会との関係についてである。さらに「Before the Flight」の中で「美」について、

<4>『「美」には大きく分けて二つの範疇があるようだ。二つは重なる部分も多いし、はっきりと分けることも難しいが、ひとつは、螺旋階段のように重力に逆らう運動に基づき、我々の気分を生き生きとさせてくれる感覚的な美しさであり、もう一つは、脳の中で構成される、過去の記憶に基づく郷愁的な美しさだ。』

と指摘した。この「過去の記憶に基づく郷愁的な美しさ」は主に言葉によって表現されるから、この部分も言葉に関する指摘である。

 纏めると、<1>は「主客」を中心におく英語と、「環境」に主体をおく日本語の違いについて。<2>は言葉と思考との関係について。<3>は言葉と社会との関係である。「主客」を中心におく英語と、「環境」に主体をおく日本語の違いが、どのように都市や社会の違いとして現れてくるのか。そして<4>は言葉とアートとの関係である。

 言葉は人の脳(t = 0)が操り生み出す記号である。それが人の身体(t = life)、脳の集積体であるところの都市(t = interest)、全ての生物や鉱物からなる自然(t = ∞)とそれぞれどう関わるのか、あるいは関わらないのか。言葉が本当の力を発揮すれば、社会はもっとバランスの取れたものに成るのではないか。論点を「並行読書法」の、

1. Art
2. History
3. Natural Science
4. Social Science
5. Geography

という分類法に当て嵌めてみると、

1. 言葉を使った作品(上の<4>、小説や詩、俳句や歌など)
2. 言葉の歴史(漢字、万葉仮名、ひらがな、カタカナなど)
3. 言葉と脳科学(上の<2>、身体運動意味論など)
4. 言葉と社会学(上の<3>、不変項としての言葉など)
5. 日本語と英語の違い(上の<1>、言語の特性など)

となる。言葉の問題は複雑かつ重要なので、これからもこの分類法に沿って多面的に考えていきたい。

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posted by 茂木賛 at 12:41 | Permalink | Comment(0) | 言葉について

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