Q:前々回の「コモンセンス外の言動」や前回の「複眼主義の復習」におけるABバランスの話は興味深いですが、その先にどういった展開をお考えなのでしょうか?
A:西洋近代文明は、後期に至り多くの人々をA側偏重に導いてきました。その反動がモノコト・シフト(B側偏重)であるわけですが、どちらも偏重が過度に進むと「コモンセンス外の言動」を惹起してしまう。これからの地域近代文明を実現するために、AとBのバランスを取ることが大切だと考えています。
Q:地域近代文明の特徴とは?
A:地域近代文明とは、地域特色(文化、宗教、言語など)を生かした、
〇 個の自立
〇 機会平等
〇 因習打破
〇 資本主義
〇 民主政治
の起動であり、その中核を担うのは中産階級だと思います。
Q:AとBのバランスを取ることって昔でいう文武両道のようなことですかね。
A:そうそう。
Q:集団の無意識とABバランスとの関連はどうですか?
A:日本人は言語的にB側偏重になりやすく、西洋人はA側偏重になりやすい。中国、ロシア、その他の地域については、家族類型と言語、歴史(とくに西洋化具合との関係)などに応じて偏重具合も分かれてくるでしょう。
Q:心理学では「人は自分の中に様々な人格を住まわせている」などといいますがそれとABのバランスは関係ありますか?
A:その話と通ずるところはあるかもしれませんね。我々はプライベートなこと(恋愛、結婚、子育て、仕事、旅行、介護など)に当ってA側に偏ったりB側に偏ったりしますから。居住履歴(海外・国内)、学科専攻、読書遍歴、子弟・友人関係などにも影響されます。でも集合論的に考えると、世界規模の潮流である「文明動向」が最も人格(思考と行動の様式)に影響を与えると思います。
Q:A側偏重とB側偏重、それぞれのキャラクターを分かり易く説明すると?
A:A側偏重の人は、西洋近代の諸価値の下で育っていてその延長線上で物事を考えがち。自立心が強い、体壁系なので戦いを恐れない、現実的、経営者に多い、といったところ。弱点としてはgreed(過剰な財欲と名声欲)に陥りやすいと思います。B側偏重の人は、西洋近代の衰えを感じている人で、自然に親しむ、平和主義で争いを好まない、ロマン的、といったところ。弱点としては認知の歪みに陥りやすいかな。
Qなるほど、イメージが湧きます。住まいに関してA側偏重派は都心のマンションを好み、B側偏重派は田舎移住を考えそうですね。
A:スポーツでいえばA側偏重は都市型スポーツ、B側偏重は山登りなんかを好むかな。山ガールなんていいますしね。
Q:最後に読者へのアドバイスなどあれば。
A:私は西洋近代の諸価値の下で育った世代で、環境的にもA側偏重に近いところにいました。しかし、ここのところモノコト・シフトを肌で感じていて、B側偏重派への共感を強く持っています。読者へのアドバイスとしては、A側偏重の人も、B側偏重だと思う人も、反対側の思考や特徴を忘れずに、事に当って相応しい発想を選ぶ。そして共に地域充実社会の実現に力を注いで欲しいと思います。







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