2021年の終わりに「モノとコトの間」という記事を書き、モノコト・シフト時代の特性の一端として、
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話者から見て、
動きが見えない時空=モノ
動きが見える時空=コト
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という複眼主義の定義を記した。世界はそれら無数の時空の入れ子構造としてある。今回は続編として、「動きが見える時空=コト」のうち、あなたやあなたの会社がよくないコト(禍事=わざわいごと)に襲われたとき、どうやってそれを制御するかについて、方法をいくつか挙げてみたい。皆さんが日々やっていることだろうが、こうして並べてみると、どういう場合にどの方法を選べばベストなのか、頭の整理にはなると思う。
(1)モノによる制御
川が氾濫したとき家の周りに土嚢を積むイメージ。物量作戦。あくまでも一時凌ぎでしかないが、緊急時には有効。冬山で寒さに襲われたときの防寒具など。
(2)流れを躱(かわ)す
時空の動きを観察して流れから身を躱(かわ)す。武道でいう受身。柔よく剛を制すともいう。
(3)動きの元を断つ
これができれば一番良いが、コトが大きくなってからでは難しい。気配を察知して、大ごとになる前に種を潰しておく。ただし天変地異などについては困難。
(4)巻き込まれないように離れる
コトはかならず場所で起こる。だから小規模なコトであれば、巻き込まれないようにその場所から離れるのが上策。
(5)コトに身を委(ゆだ)ねる
場合によってはコトに身を委ねることで禍(わざわい)を無化できる。例えば船に乗っているとき、遠方を見、揺れに身を委ねることで船酔いを防ぐことができる。
(6)コトをぶつけて中和する
ノイズに対して逆位相をかけて音を中和する。買収を仕掛けられたらカウンターで買収を仕掛ける。怒鳴られたら怒鳴り返す。手荒な解決法だし副作用も覚悟しなければならないが、上手くゆく時もある。
(7)しばし様子を見る
コトには初めと終わりがある。原因を探り次の動きを予測するなどして暫し様子を見ていると、禍が自然に収束する場合がある。
(8)コトを小分けにして対処する
大きな禍に襲われたら、禍(コト)を小分けにして上の(1)から(7)までの合わせ技で対処する。
(9)力を合わせてコトに当る
一人で対処できないような禍事には、仲間を集めてコトに当る必要がある。制御の方法は相談にて。
以上、(1)から(9)まで並べてみたが、以下さらに書き足しておきたい。
〇解らないコトについては、解るまでよく考える事。
〇起こっているコトをよく観察して敵を見間違わないように。
〇体が弱っているときはエネルギーが満ちるまで待つ。
〇粘り強く、諦めない。
〇人間関係の禍にはとくに(4)と(7)が有効。(3)もあり。興奮した相手の話に水を差す。
〇コトにあたり好きなモノを身近に置くとpositiveになれる
禍事も「動きが見える時空=コト」の一種だから、それを制御する方法は必ずある。落ち着いて対処してほしい。先人もいうように、この世に「明けぬ夜はない」のだから。
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