夜間飛行

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現場のビジネス英語“out of sight, out of mind”

2019年09月06日 [ 現場のビジネス英語シリーズ ]@sanmotegiをフォローする

 先日ネットで、きれいに整頓された部屋の写真を見た。インテリアの紹介か何かだったから整頓されていて当然なのだが、自分の書斎の乱雑ぶりと比較して、つい“out of sight, out of mind”という言葉を呟(つぶや)いてしまった。

 この言葉、日本語の「去る者は日々に疎し」という格言と似ている。恋人と長く離れていると気持ちも離れてしまう、モノやコトが視界から消えると、やがて思考からも消えてしまう、という警句なのだが、私の場合、書斎で考え事をしているとき、様々な本や書きかけの文章が眼に入るところにあると、それをみて急に思考が展開することがあるから、机の上をあまり片付けたくない。皆さんはどうだろうか。

 複眼主義の対比、

A Resource Planning−英語的発想−主格中心
a 脳(大脳新皮質)の働き−「公(Public)」

B Process Technology−日本語的発想−環境中心
b 身体(大脳旧皮質及び脳幹)の働き−「私(Private)」

でいえば、この言葉はB側の重要性を説いたものといえる。複眼主義では、AとBのバランスを大切に考える。sight、つまり目から入る情報と、mind、大脳新皮質の働きとの間で、常に「フィードバック効果」が働いている状態が好ましいのである。便宜上分けているがAとBは「人」という一つの時空を形成しているから、生きるプロセスの進行においてフィードバック効果が働いて不思議はない。sightは、他の身体情報に置き換えることもできる。そうするとこれは「アフォーダンス」の話に繋がってくる。

 経営的に考えると、この言葉は、事務所に籠りっきりではあまりいいアイデアはでない、現場を見ないと現実離れした話が多くなる、ということで、頭でっかちな部下に注意を促す警句となるだろう。何事も現場が大切ということで。

 以前「街並みの記憶」の項で、“一度失われた街並みは一朝一夕に再生できない”と書き「自分を確認できる優れた場所や物」の大切さを訴えたことがあるが、これなども“out of sight, out of mind”の実例といえる。

この言葉には、忘れてはいけないことも時が経つと忘れてしまうというネガティブな面がある一方、いやなこともいつかは忘れられる、というポジティブな面もある。物忘れが多いお年寄りなど、日々この言葉と対峙して過ごしておられるのかもしれない。
 
 “If it does not come to your senses, it does not exist in your mind.”という警句もある(いま私が作ったのだが)。複眼主義の対比は、さらに、

A 男性性=「空間重視」「所有原理」
A、a系:デジタル回路思考
世界をモノ(凍結した時空)の集積体としてみる(線形科学)

B 女性性=「時間原理」「関係原理」
B、b系:アナログ回路思考
世界をコト(動きのある時空)の入れ子構造としてみる(非線形科学)

と続く。勿論「どちらかと云うと」ということだが。常にAとBのバランスを考えて日々を送ろう。男であろうと女であろうと、男性性と女性性の両方を持っていることを忘れないように。

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