電子書籍サイト「茂木賛の世界」で小説『記号のような男』をアップ連載中だ。以前別のところに書いた作品だが、続編を書こうと思って読み返したら、いろいろと書き足したくなったので加筆修正、今度は自分のサイトに載せることにした。四百字詰め原稿用換算で200枚ほどの予定。作品の感想など当コメント欄へもお寄せいただければと思う。
小説の舞台は埼玉県・桑富市という架空の町、時代は2010年代に設定。この町にある、放射光研究所・データ処理センターの経理部に、「記号ような男(キーオ)」とあだ名される男が勤めていた。歳は三十代後半、妻と二歳になる息子との三人暮らし。キーオはある日、神社の参道の桜並木が所々歯が抜けたように無くなっているのを見て、「並木の緑をつなぎたい」というへんなアイデアを思いついく。作品のテーマは「形のあるものをつなぐと、形のないことのつながりが見えてくる」。
有前町、柿本町、桑富町、新桑富町、有先町から成る桑富市の地形は以下の通り。市の北側に有水(ゆうすい)山系という東西に走る低い山脈があり、その東側は関東平野、西側はそのまま埼玉の山々へと続いている。有水山系の一角に有前山という単独の小さな山があり、その麓から有前川という河川が桑富市を斜めに縦断して流れている。その昔、有前山の頂に有前神社の奥宮があった……。どうぞお楽しみください。
p.s. 小説の連載が終了した(今後同サイトトップページに別の記事が載った場合、「作品リスト」→「オリジナル作品」からアクセスできる)。以前のバージョンについては『百花深処』<小説『記号のような男』について>の項で紹介したことがある。小説の骨子は変わらないので併せてお読みください。(5/26/2019)
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