電子書籍サイト「茂木賛の世界」で、小説『古い校舎に陽が昇る』の集中連載を終えた。本作は「綾木孝二郎」シリーズの二作目で、一作目『蔦の館』を同サイトにアップしたのが2014年の9月だから、1年半ぶりのこととなる。140枚程度の拙いものだが時間があればお読みいただきたい。
本作は、2014年の12月に書いた「後継者づくり」のスキームをそのまま使ってストーリーを展開させた。登場人物たちの名前もそのまま用いている。
「後継者づくり」の項で、「なんだか小説みたいになってきた」と書いたのは、当時から、この地方自治と街づくりの話が小説に発展する予感があったからかもしれない。
小説に発展したのは、2015年2月に「地方の時代 III」で紹介した『脱・談合知事』チームニッポン特命取材班著/田中康夫監修(扶桑社新書)と『日本を MNIMA JAPONIA』田中康夫著(講談社)を読んだからである。これらの本によって地方自治の様々な問題に眼を開かされた。田中氏に感謝したい。
このテーマが「綾木孝二郎」シリーズと合体したのは、『百花深処』<二冊の本について>でも書いたように、同シリーズが「主人公の趣味や信条を通して、現代社会の一面を描くこと」を目的としている一種のビヘイビア小説だからだ。
地方自治と街づくりは当ブログでもメイン・テーマの一つだが、小説の形でこれを展開できたのは良かった。そういえば他の『あなたの中にあなたはいない』などの作品も当ブログ記事と連動している。読者の皆さんも興味あるテーマがあったらお寄せいただきたい。感想もお待ちしている。
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